「今はまだ 何も言いたくないの」と
君はただ 俯き零した
探るように絡めた指 合わさない瞳
触れて押し殺した その声を聞かせて
華薫る 接吻は刹那
寂しさを交わして
どうしても 永遠を求めるから
祈るように沈黙をまた繰り返す
酷くなる どこか落ち着く不自由に
抗えずに 立ち尽くすばかりで
満たされずに 求めていく 覚束ない仕草で
深くなる孤独を 月灯りで染めて
嫋やかに廻る罪の螺旋
残り香を辿って
傷痕にどうか優しい唄を
夜の底で 何度も もがき続ける