汚れた指背中に擦り付けて
爪の色を褒めてとせがむ遊戯
愛情の掃き溜めにまた一人の少女
物の値段習えば涙の価値
いずれ失くす盛りに賭ける命
唇の片端を捩る笑顔
欲情した獣の面
剥ぎ取れば一途な渇き
愛ゆえに繰り返す程
深い溝に嵌まり沈む
薄暗い夢路
祈り慣れた夜
白日に晒す身の上
有り触れた朝
艶めかしく誘えば堕ちる孤独
息の乱れ潤す不治の病
仮初めの絶望が蝕む日々
泡沫人追い求めて
何もかも手遅れでした
なけなしの哀れみを乞い
雨後の泥に塗れ沈む